危ない高齢者の運転…

先日、80を過ぎた老人が車に跳ね飛ばされて病院に搬送された。
老人は数メートル跳ね飛ばされ、はねた車のフロントガラスはクモの巣状にヒビが入っていた。

にも関わらず、運転していた人は「なぜフロントガラスがクモの巣状にヒビが入ったか分からない」と突拍子もないことを言っていた。
それどころか「自分は老人をはねたりしていない」と。

実はこの運転手も70代の老女で、認知症がある女性だった。
車のフロントガラスがクモの巣状にひび割れようと、人をはねてようと、気付かない程の認知症だった訳だ。

 

現在、病院には多くの高齢者が運ばれてくる。
老老介護と言われる、高齢者夫婦がお互いを支えあって生活している現状がある。
中にはどちらも認知症があって、どういう生活をしていてどうして受診に至ったのかもさっぱり分からない高齢者たちもいる。
これでまだ若い人が来てくれるなら良いが、そういう若い人たちも一切いない高齢者たちも多く存在する。
下手をすると名前や住所も分からず、どこの誰かも分からない為に警察に人定を依頼することも…。

このような高齢者の取り巻く環境において、当然激しい認知症であっても車を運転している高齢者が潜在的に多数存在することであろう。
認知症の高齢者の中には「自分は大丈夫!」と思っている方もおり、病識がないだけに尚更危ない。
自分が車を運転している道路で、子供たちが自転車に乗っている 道路で、ひょっとすると目の前から認知症の方が運転している車が突っ込んでくるかもしれない。
そろそろ「自分の身は自分で守る」ということを徹底させないと、自分たちの安全を脅かされる時代になってきている。

また、地域で「運転が危ないな」と思われる高齢者がいれば、近くの警察などに相談した方がいいだろう。
それが認知症のある高齢者と、その高齢者が起こしうる事故を未然に防ぎえる唯一の方法だ。

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