住宅展示場兼工務店の事務所で設計会議を重ねること数ヶ月。時に月2回以上の会議を重ね、工務店の設計士と共に間取りを考えて来た。
どうしても色んな制限ができるが、それも妥協できるところは妥協しつつ、改善してもらいたいと思うことは、設計士に本社と掛け合ってもらい、了承をえた。
最終的に構造計算などもクリアして、設計図が出来上がった。
これからいよいよ、本格的に工事の話になる。
その前にお金の話がぶり返される。
というのも、最初に契約した時は標準的な設計での概算を元になされた契約だ。
ここでインテリアを含めた設計が決まったことで、最終的にかかるであろう経費が確定する。
そこで改めて「追加契約」を結ばなければならない。
まぁ、その辺は大きな問題ではない、単なる書類上の話だ。
さて、いよいよ家を建てる準備に入る。
それよりも前に調べられていた土地の状況から、ここは元々が山地だったこともあり、地盤はほとんど岩盤の上のようなもので、不安定性は全くないようだ。
そんな土地とは言え、やはりいじる前には神様にお伺いを立てておかねばならぬ。いわゆる「地鎮祭」だ。
予め決めていた地鎮祭の日は幸運にも天気に恵まれ、滞りなく行われた。
いよいよ経つんだな、と覚悟にも似たような感覚に襲われた。
時期が年末年始にかかることもあり、基礎の工事は年明けに始まることになった。
そして年が明けて落ち着いてきた頃に、工事は始まった。
しばしば現場を訪ねてはちょっとだけ差し入れを持って行った。
大した物ではないが、寒い時期だったこともあり、温かい飲み物やちょっとしたお菓子を持って行った。
基礎が出来上がると意外と小さく感じるようになった。
でも、工務店の監督は言う。「上が建ち出すとまた違って見えますよ」と。
さてさて、あっという間に基礎ができ、次に上棟を迎えた。
上棟式ってのをやったりもするが、ここでは大したことはせず、その辺りの段取りは工務店に任せた。
そして少しずつ上棟が建ち始めた。
いや、実際にはあっという間に建ってしまった。
我が家の住宅は予め違う場所でパーツを組み立てられ、それを現場で繋ぎ合わせる作業をして行くというやり方で組み立てられる。それゆえ、家がプラモデルで組み立てられて行くような感じだ。
実際、あっという間に屋根の部分まで組みあがり、後は屋根に太陽光発電パネルを載せたり、壁のタイルの隙間を埋めたりが順番にされて行ったが、見た目は最初の2週間位で出来上がったように見えた。
そこから徐々に色々細かい作業が繰り返されて行く。
高機密・高断熱が売りの我が家には壁いっぱいの断熱材が入る。そして、全巻床暖房であるため、すべての床に床暖房のパネルが敷き詰められて行った。
次にフローリングの床板が敷き詰められ、各種配線が完了したら、今度は壁紙が貼られて完成だ。
ここで直ぐに入れるわけではなく、住宅として問題がないかなどの確認を受けなければならない。
実際に役所からも人がきて確認したりもする。
そういった最終的に問題がないかを確認した後に、GW直前に鍵の引き受けを行った。
こうして長いようであっという間に終わった、マイホームの建築は終わった。